かに座   Cancer
   広さ 505.9平方度   南中日 3月26日

散開星団

44 (プレセペ星団 NGC2632) 08h35m02+19゚52' 3.7等。
 月のない夜に、ふたご座ポルックスとしし座レグルスを結ぶ線の、中間あたりを眺めてみてください。ぼやっと煙のような固まりが、裸眼でも確認できます。視力の良い人なら、その中に数個の星が見えるかもしれません。
 双眼鏡かオペラグラスで、γ星、δ星、η星、θ星の 4個の星に囲まれた、まとまった星団が鑑賞できます。満月の3倍の大きさに広がっているので、望遠鏡なら、5cm低倍率で充分でしょう。
 黄色、橙色の星が混じり、いくつかの重星も乱舞して、見事な風景です。

 プレセペ Praesepe とはラテン語で 「飼い葉桶」 の意味で、古代ギリシャでは、2頭のロバ(γ星、δ星)が餌を食べている姿に見立てていました。このふたつの4等星には、ロバを意味する 「アセルス」 という名が付けられています。

 英語では
Beehive cluster すなわち 「蜂の巣」 と呼ばれ、中国では 「積屍気(せきしき)」 という名前を付けられて、亡くなった人の魂が天に昇ってゆく場所だと考えられていました。
 1989年に打ち上げられたヒッパルコス衛星によって、星団の視差が精密に測定され、地球からの距離は 577光年、年齢が約 7億3000万年であることが明らかになりました。

67 (NGC2682) 08h48m05+12゚00' 6.1等。
 かに座α星(
アクベンス)の西約 2゚にあります。双眼鏡では星雲状。でもいくつかの星がキラキラ光っている感じです。5cmでは、雲が星の砂を抱えているように見えます。
 10cmなら密集したひとつひとつの星が見え、そのおもしろい配列に見とれるでしょう。
 プレセペより星数は多いのですが、距離が 2,600光年と離れているため、つい見過ごされがちな星団です。

 しかし目が闇に慣れてくると無数の光が見えてきて、人によっては王冠の形とか、お花畑に見えると言います。
 
M67 に属する恒星は、年齢や化学組成が太陽に良く似ているので、太陽タイプの星の研究に使われています。

系外星雲

NGC2775 09h07m07+07゚15' 11.3等 Sa型。
 5cmで存在はわかる。

重星 

Σ1177 6.6−7.3等
 5cmでわかれる。
Σ1187 7.2−8.0等
 5cmでは無理か。8cmに適する。伴星の色は紫色。
ζ11196 5.7−6.0−6.1等
 良く分かれる三重星です。ABは 10cm級で、ACは 5cmでわかれるでしょう。
 実際は4重星なのですが、4番目Dは 20cmでも分離不能です。
 BはAの周りを 60年周期で廻っています。
Φ2星,Σ1223 6.3−6.3等
 同じ明るさのふたつの星が、可愛く並んでいます。5cmで楽しめます。
24番星,Σ1224 7.1−7.7等
 5cmで分かれ、10cmなら美しい。伴星の色は紫紅色。
Σ1245 6.0−7.2等
 5cmで分かれて見える。黄色と紫紅色との一対。
ι1星,Σ1268 4.2−6.8等
 離角が大きいので5cmで簡単に見えます。純白色と赤紫色との対照がおもしろい。一度見ると病みつきになるかもしれません。
57番星,ι2,Σ1291 6.3−6.5等
 共に黄色なのですが、色の微妙な対比がすばらしい。8cmでは不十分です。10cmに適。
66番星,Σ1298 5.9−8.3等
 7cm高倍率でなんとか分かれる。伴星の色は紫紅色。
Σ1311 6.9−7.3等
 8cmできちんと分かれる。

変光星

 6.2〜11.8等。 ミラ型。周期 362日。
 7.5〜13.9等。 ミラ型。周期 272日。
 5.9〜7.5等。 半不規則型。周期 170日。
RS 6.2〜 7.2等。 半不規則型。周期不明。
 変光幅が小さいので、観測初心者には不適。
 7.4〜14.4等。 ミラ型。周期 170日。