ペルセウス座  Perseus
   広さ 615.0平方度   南中日 1月06日

散開星団 

,(NGC869) 02h15m05+56゚55' 4.7等。
χ星,(NGC884) 02h18m09+56゚53' 4.4等。

 h
869 と χ884 は、まとめて 「二重星団」 と呼ばれています。散開星団ですが、肉眼ではまるで銀河の一部のように感じます。
 当初単独の恒星と誤認され、西側の星団には
h、東側の星団にはχのバイエル符号が振られました。そのため今でも h+χ(エイチカイ) と呼ばれることがあります。
 χよりも
の方が密集度が高い気がしますが、広がりはχの方がやや広いですね。

 ふたつの星団が偶然同じ方向に見えているのではなく、どちらも 7,600光年の距離にあり、もしも宇宙旅行が実現できたら、本当に互いに近距離にあるふたつの大星団が、天の川観光の一大名所になることでしょう。

 双眼鏡では、星を混えた星雲状に見えます。望遠鏡ではどの口径にも向きますが、低倍率の方がきれいですよ。
 15cm以上で赤色星、重星がたくさん見られます。誕生してから約 300万〜2000万年程度経過しているとされています。周囲の天の川もにぎやか。
M34 (NGC1039) 02h38m08+42゚34' 5.5等。
 β星アルゴルとアンドロメダ座γ星との中間あたり。暗い場所なら、肉眼でも見えます。
 双眼鏡で数個の星。3〜5cmの望遠鏡で見るなら、かなり拡がっているので、20倍くらいが適当でしょう。
 明るい星のすきまに暗い星があって、中間の明るさの星が少ない。中心部には同じくらいの光度の重星がいくつか見られます。
 20cmになると約 100個の星が視野一杯に広がって美観です。 地球から 1,400光年の距離にあります。
NGC1342 03h28m04+37゚09' 7.1等。
 15cm以下では興味が薄れる。20cmなら星のくねった配置がおもしろい。
NGC1528 04h11m04+51゚07' 6.2等。
 λ星の北東約 2゚ の位置です。
 双眼鏡で数個の星。10cm以上なら、星が輪の様に並んだ姿がとても美しい。
 
M34 よりも粒がそろっていて、なんだか得した気分になります。
メロッテ20 03h22m01+49゚07' 
 ペルセウスα星の周囲には、明るい星がまばらに輝いています。あまりに散らばっているので、メシエカタログにも NGCにも記載されていません。
 これはこの星団が地球から 550光年と近いために、散開星団とはみなされなかったからでしょう。
 望遠鏡は不要です。低倍率の双眼鏡か、せいぜいファインダーで鑑賞してください。思わぬ美しさにうっとりとすること請け合いです。
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惑星状星雲 

M76(NGC650,651) 01h39m01+51゚19' 12.2等

 φ星の北 50'にあります。メシエ天体の中では最も暗い目標の中の一つです。
 5cmでは光のしみ。口径8cmの望遠鏡で微かな楕円に見える。
 10cmで不正円形を示し、両端に光の強い部分があるのがわかるでしょうか。

 ウィリアム・ハーシェルは 「分解されない二重星雲」 として、これを2つの天体と認識したため、NGCナンバーが2つ付くことになったのです。
 口径 20cmでは四角い形に見えますが、中央のくびれ部分が次第に見えてきます。
 まるで
M27の奇妙なミニチュア版 に見えるため、「小亜鈴状星雲」 とも呼ばれています。

 視等級は 10.1等で、距離は 8200光年。決して大きな天体ではありませんが、空の状態が多少悪くても、高倍率でも薄れずに楽しめるのが嬉しいところです。

系外星雲 

NGC1023 02h37m02+38゚52' 10.5等 E7p型。
 12番星の1゚南に位置する。5cmではまず困難。10cmで銀河の核のみがわずかにわかる。

散光星雲 

NGC1499 04h39m02+36゚262' 4.0等
 長時間露光で撮影された写真で見ると、形がアメリカ合衆国のカリフォルニア州によく似ているために 「
カリフォルニア星雲」 の名が付けられています。
 ξ星のすぐ北に位置しますが、表面輝度が非常に低いために、ほとんど肉眼では見ることができません。写真に撮影すると、標準レンズでも簡単に赤い星雲の姿を写すことができます。
 地球からの距離はおよそ 2000光年。エマーソン・バーナードによって 1884年に発見されました。  
NGC1579 04h30m20+35゚16' 14.0等
 ペルセウス座の南東部にある小型の反射星雲。中央部を暗黒星雲が横切っている
 「北の三裂星雲」 と呼ばれているが、写真でしか確認できない。距離は 2600光年。

重星 

η星 ,Σ307 3.9−8.6等。
 主星は橙色。光度差があるので、15cm以上でないと分離できない。
Σ314 7.1−7.3等。
 τ星から 20'の位置。7.5cmの試験星。しかし8cmでもなかなか分かれてくれない。
Σ331 5.4−6.8等。
 5cmでは不明確。10cmで分かれる。主星の色は青色。
Σ369 6.8−7.7等。
 8cmでどうにか分かれる。それ以下では無理。
Σ425 7.5−7.7等。
 40番星から 30'離れている。8cmで分かれる。伴星の色は白色。
ε ,Σ471 3.0−8.1等。
 8cmから分かれるが、伴星が暗いので苦労する。15cmできれいに見られる。
Σ533 7.2−8.5等。
 55番星の10'北にある。5〜7cmで判明。8cmならたやすい。
Σ552 6.8−7.3等。
 5〜6cmでたやすく分かれる。

変光星 

U星 7.6〜12.3等。 ミラ型。周期 321日。
ρ星 3.3〜4.0等。 ミラ型。 周期 49日。
β星 2.20〜3.47等。 アルゴル型。周期 2.9日。
 アルゴル型変光星の元になった著名な変光星。およそ2日と 21時間ごとに急激に暗くなる。

特異天体 

β星 (固有名:アルゴル
 「食変光星」 としては最も有名で、「
アルゴル型変光星」 の元となった星です。2.867日の周期で、2.12〜3.39等星の範囲を変光します。
 このアルゴルにおける食変光星のメカニズムは 1782年、イギリスのアマチュア天文家、
ジョン・グッドリック が 19歳の時に発見しました。
 
 彼は幼い頃から耳が聞こえず、口も不自由でしたが、天文に関しては情熱を持ち、粘り強く観測を続けました。
 彼の観測によればアルゴルは普段は2等星でありながら、2日20時間49分ごとに約 7時間だけ、隣のペルセウス座ρ星ほどにまで暗くなると言うのです。

 1783年に彼は、「このような短期の光度変化の原因は、大きな天体がアルゴルの周りに公転しているか、またはアルゴル表面に黒点などの暗い物質があって、自転のせいで周期的に地球の方向に見えているかの、どちらか以外には考えられない。」 という論文を、王立協会で提言しました。
 当時知られていた変光星は、いずれも長周期脈動星 (今で言うミラ型変光星) で、数百日の周期でゆっくりと明るさが変わるものばかりでしたので、他の学者からはこの仮説に反対する者も多くありました。
 後にこの発表は正しいと認められ、彼はコプリ・メダルを受賞しています。

 1889年にドイツのフォーゲルがとらえた周期的な視線速度変化など、多くの天文学者による研究から、アルゴルが明るい主星の周りを、X線フレアなど表面活動の活発な伴星が巡っている連星であることが確定しました。

アルゴル連星の動きと変光現象との関係


 「アルゴル」 とは中世アラビア語で 「
Al Ghul(悪魔)」 を意味します。
 悪魔のように不思議な変光現象で人類を悩ませてきたこの星が、星座絵の中ではペルセウスが退治した怪物メデューサの首にあたっているのも、ただの偶然でしょうか。