おもしろ科学手品講座

メニューへ戻る

模様が描ける声をさがそう ・・・
 

講座指導:諫早市多良見町 子ども科学てじな講師 田浦 和憲・・



【 材料 】  厚紙(4cm×40cm程度),黒色の厚紙(20cm×20cm程度)
      はさみ,セロテープ,鉛筆,塩少々(え?、料理じゃないよね )
 

【 つくり方 】 
 
・・  横長の厚紙を輪にして、セロテープで留(と)めます。
 直径がいくらになるか、正確な円形になっているかなど、
細かいことは気にしません。

 その輪を黒い厚紙の上にのせ、周囲の円形を鉛筆でなぞります。その円の外に1.5cmくらいの余地(よち)を残して、丸く切り取ります。

 
 余地の部分に幅1cmで、鉛筆の位置までたくさんの切れ込みを入れ、すべてを強く折っておきます。

 輪にした厚紙に黒い円を乗せ、余地の部分を輪の外側にセロテープで留めていきます。
 なるべく黒い紙は太鼓の皮のようにしっかり と張っておきたいので、セロテープを貼るときは、対角線ごとに紙を引っ張りながら留めていってください。

 
【 あそび方 】
 
 黒い紙の上に塩の粒をばらまき、それに向かって真上から大きな声を出します。
 音の高低を変えているうちに、ある高さになると
勢いよく塩粒が跳ね上がります
 うまくいくと、円形の黒紙の上に、だんだんと
模様 ができることがあります。

 これまで目では見たことのなかったが『音』というものが、きれいな模様を描くなんて素敵(すてき)ですね。
 笛など、音の高さを変えられる楽器でも試してみてください。


【 タネ明かし 】
 
   
   物には全て、その物体が最も振動しやすい 特有の「固有振動数(こゆうしんどうすう)」があります。
 地震の時に、ある高さのビルだけが崩壊を免れたりする現象は、このためです。

 あなたが出した声が空気の振動になり、黒い紙で作った膜(まく)の固有振動数とちょうど一致したときに、共鳴 を起こして激しく振動し、塩粒を跳ね上げていたのです。

 共鳴する振動数はひとつではありません。
 音の高さによって共鳴の仕方が異なるため、塩粒はさまざまな模様を形作るのです。
 また、輪の直径の違いによっても、共鳴する声の高さは違いますので、お友達が作った膜の場合と比べてみましょう。

 



【 さらに解説 】
 
 



【 図1 】

 たとえば、ギターの弦(げん)をはじいた時に出る音を考えます。
 弦を横から見ると【図−1】のように振動しているのがわかりますよね。

 弦の両端は固定されていますので、ここを定常波(ていじょうは)の「(ふし)」と呼び、激しく振動している弦の中央部分を、定常波の「(はら)」と呼んでいます。
 このとき弦の長さが、振動波の波長の1/2に相当しています。

 



【 図2 】

 
 ところでギターの首の根元あたりに、白い丸印が書いてありませんか。この場所がちょうど弦の中央に当たるのです。
 ちょっと高等なテクニックですが、弦をはじいた後で、この丸印あたりで弦をちょっと触(さわ)ってやると、急に
1 オクターブ 高い音に変化します。

 このとき弦を横から見ると、【図2】のように、中央部にも振動しない「節」ができて、波の波長がさっきの半分の長さになっているのです。
 もし弦の長さの
1/3 に当たる2か所を触ってやれば、【図3】のように、もっと波長の短い定常波を作ることも可能です。
 
波長と音の高さ(音の振動数)は反比例 なので、波長が短くなるほど音の高さは高くなります。

 さてところで、あなたが作った黒い紙の膜に向かって叫ぶと、あなたが出した声の振動が紙の膜に伝わります。
 テープで留めた両端が「節」となり、ちょうど膜の中央に、振動しないもう一つの「節」を作るような波長になった時に、塩はその「節」に集まります。
 さらに声の振動数を上げると、(高い声にすると)今度は膜の中(にふたつの「節」ができ、塩は新しい「節」の位置に移動して集まるのです。

 黒い紙の振動は、ギターの弦の振動と良く似ています ね。
 ただし膜は弦と違って、直線ではなく広がりがありますので、「節」は一点ではなく、膜の中のいくつかの場所にでき、表面にきれいな模様を作るのです。
 
音階(ドレミファ)で言えば、どんな音階(高さ)の声のときに模様が出来るのかを調べてみると、面白いですよ。

 



【 図3 】

   

 

もっとくわしく知りたかったら 「長崎市科学館祭典2005」

写真は真津山小学校 おもしろサイエンスマジック講座にて

  手品メニューの一覧へもどる
042/081